日本エンタープライズ株式会社 代表取締役の植田です。それでは、2026年5月期の決算説明を行います。
最初に会社概要です。当社は日本エンタープライズ株式会社という会社で、所在地は渋谷です。資本金は11億円、東証スタンダード市場に上場しており、証券コードは4829「世は福(よはふく)」です。従業員数は225名(連結)。事業区分は「クリエーション事業」と「ソリューション事業」です。
次に沿革です。
コンシューマー向けコンテンツプロバイダとして1998年の5月期から始めまして、法人向けソリューションへ事業領域を拡大し、現在は多彩な事業を展開しています。
2026年12月1日の持株会社体制移行へ向け準備を着々と進めています。グループ経営の最適化により企業価値の最大化を目指すことを念頭に置いており、グループ経営の高度化、事業推進力の強化、そして収益力の改善、資本効率の向上を図っていきます。
専務取締役の田中です。私からは2026年5月期の連結業績についてご説明します。スライドは業績ハイライトです。当期の連結業績はスライドに記載の通り、増収増益となりました。
詳細は次のページ以降でご説明しますが、先行して概況をご説明します。売上高はソリューション事業が減少したものの、クリエーション事業の増加により増収となりました。
営業利益はコンテンツサービスの減少、キッティング支援(代行サービス)の伸長に伴う外注費などの増加により売上原価率が上昇しましたが、キッティング支援(ツール)、コミュニケーションが収益向上に寄与したほか販管費の低減により増益となりました。経常利益は営業利益の増加などにより増益となりました。
連結損益計算書をご説明します。当期の売上高は44億6,600万円で、前年度比2,400万円増の0.6%の増収となりました。売上原価29億2,100万円、売上総利益15億4,400万円、販管費14億6,200万円です。
営業利益は8,200万円で前年度比1,400万円増のプラス21%、経常利益は1億600万円で1,700万円増のプラス19.4%、特別利益3,000万円を合わせ、親会社株主に帰属する当期純利益は6,500万円で4,400万円増のプラス203.5%と、各利益は増益となりました。
変動要因については次のページ以降でご説明します。
セグメント別の売上高をご説明します。まずスライド上段の前年度比です。
当期のクリエーション事業の売上高は18億2,700万円で前年度比2,700万円増加しプラス1.5%と増収となりました。一方、ソリューション事業は26億3,900万円で300万円減少のマイナス0.1%と若干減少となりました。
クリエーション事業はコンテンツサービスが減少したものの、ビジネスサポートサービスなどが増加したことにより増収となりました。
ソリューション事業は物販などのその他サービスが増加しましたが、システム開発サービス、業務支援サービスの減少により、わずかながら減収しました。
次に下段の四半期推移です。前年同四半期比で、クリエーション事業は14.9%減収、ソリューション事業は5.2%増収となり、第4四半期の売上高は前年同四半期比3.4%減少となりました。
次にセグメント別の詳細をご説明します。まずはクリエーション事業の売上高を前年度比でご説明します。当期のクリエーション事業の売上高は18億2,700万円で前年度比2,700万円増加し1.5%の増収です。
そのうち、コンテンツサービスの売上高は8億5,100万円で前年度比2億300万円減少し19.3%減収、ビジネスサポートサービスの売上高は9億1,300万円で2億2,800万円増加し33.5%の増収、再生可能エネルギーの売上高は6,200万円で200万円増加し3.7%の増収となりました。
コンテンツサービスは、定額制コンテンツなどの減少により減収となりました。一方、ビジネスサポートサービスは、交通情報、EC・ASPサービス等が減少したものの、キッティング支援の大幅な伸長、コミュニケーションの増加により増収となりました。また、山口県で行っている太陽光発電事業である再生可能エネルギーは、良好な天候により微増となりました。
下段の四半期推移は前年同四半期比でご説明します。
コンテンツサービスは前年同四半期比34.3%の減収となりました。ビジネスサポートサービスは前年同四半期比12.9%の増収で、この増収はキッティングの伸長によるものです。
再生可能エネルギーは前年同四半期比6.9%の増収となりました。
以上合わせまして、第4四半期のクリエーション事業の売上高は前年同四半期比14.9%の減少となりました。
ソリューション事業の売上高です。
当期のソリューション事業の売上高は26億3,900万円で前年度比300万円減少し0.1%減収となりました。
そのうち、システム開発サービスの売上高は15億2,400万円で5200万円減少し3.3%の減収、業務支援サービスの売上高は9億7,200万円で1,700万円減少し1.7%の減収となりました。一方、その他サービスの売上高は1億4,200万円で6,600万円増加し86.3%の増収となりました。
システム開発サービスはラボ型開発やサポートなどが増加しましたが、受託開発の復調の遅れなどにより減少となりました。業務支援サービスは、需要は旺盛ですが高度IT人材の獲得不足により減少となりました。その他サービスはガラスコーティング剤の大幅な増加により増収となりました。
下段の四半期推移です。システム開発サービスは前年同四半期比10%増収、業務支援サービスは前年同四半期比11.3%減収、その他サービスは108.7%増収となり、結果、第4四半期のソリューション事業の売上高は前年同四半期比5.2%増収となりました。
売上原価、販売費および一般管理費をご説明します。
当期の売上原価は29億2,100万円で前年度比1億1,700万円増の4.2%増加となり、原価率は65.4%で前年度比2.3%の上昇となりました。主にキッティング支援(代行サービス)の伸長に伴う外注費の増加などによるものです。
次に販管費です。広告宣伝費は5,200万円で前年度比1億800万円減少し67.4%の減少となりました。コンテンツサービスにおける広告戦略の見直しなどによるものです。販管費のうち人件費は10億400万円で1,800万円減少し1.8%の減少、販管費のその他は4億500万円で前年度比2,000万円増加し5.3%の増加となりました。
下段は営業損益の増減をまとめたものです。売上高はコンテンツサービス、システム開発などが減少した一方で、ビジネスサポートサービス、その他サービスの増収により2,400万円増収となりました。
売上原価は、外注費の増加などにより1億1,700万円増加しました。
販管費のうち広告宣伝費は1億800万円減少、人件費は1,800万円減少、その他販管費は2,000万円増加し、その結果、当期の営業利益は1,400万円増加し、8,200万円となりました。
連結貸借対照表をご説明します。
当期末の総資産は前期末比4,600万円増加し56億3,800万円となりました。
流動資産は、現金および預金が1億600万円増加、未収入金800万円増加、商品600万円増加、仕掛品600万円増加、一方で売掛金および契約資産が1億1,500万円減少したことにより、前期末比1,600万円増加し47億2,700万円となりました。
固定資産は投資有価証券が3,000万円増加したことなどにより、前期末比3,000万円増加し9億1,000万円となりました。
次に負債をご説明します。流動負債は、契約負債が8,300万円増加、買掛金が3,600万円減少したことなどにより前期末比5,100万円増加しました。固定負債は、リース債務が500万円減少、退職給付に関わる負債300万円の増加などにより前期末比100万円減少しました。以上により負債は前期末比4,900万円増加し7億4,400万円となりました。
最後に純資産です。純資産は親会社株主に帰属する当期純利益6,500万円の計上、その他有価証券評価差額金が5,600万円増加しましたが、剰余金の配当1億1,500万円減少、新規連結1,900万円減少などにより、前期末比300万円減少し、48億9,300万円となりました。
自己資本比率は微減となりましたが、引き続き健全な水準を維持しています。また、増益に伴いましてROE、ROA共に増加となりました。
決算概況に関するご説明は以上です。
取締役の杉山です。私からはセグメント別の事業概況をご説明します。
まず、当社を取り巻く経営環境です。2029年には7兆円弱まで拡大すると見込まれている国内AI市場。2026年は実ビジネスへの適用に向け、より専門的かつ分野別に細かく分かれてシステムの刷新・更新が進むと見られています。左の図にもある通り、2029年には約7兆円弱まで上がっていくと予測され、当社もAI市場へしっかり対応していこうと考えています。
当社の事業区分はクリエーション事業とソリューション事業で事業を行っています。
クリエーション事業は、自社IPを活用したサービスの提供を通じた新しいライフ・ビジネススタイルの創造に向け、コンテンツサービス、ビジネスサポートサービス、再生可能エネルギーという3つのカテゴリーでサービスを提供しています。
ソリューション事業は、ITソリューションを通じてお客様ビジネスに新しい価値を提供することを目的に、システム開発サービス、業務支援サービス、その他サービスというカテゴリーでサービスを提供しています。
1つ目のセグメントであるクリエーション事業をご説明します。
コンテンツサービスは主に一般コンシューマー向け(BtoC)のビジネスで、通信キャリア様の定額サービス(dバリューパス)へのサービス、通信キャリア様以外のプラットフォームで提供する月額コンテンツ、それからECサイトなどのその他に分けて提供しています。
ビジネスサポートサービスは、主に法人向け(BtoB)のサービスです。コンテンツサービスで培った開発やノウハウを生かし、キッティング支援、交通情報、コミュニケーション、EC・ASPサービス等において企業様向けに提供しています。再生可能エネルギーでは太陽光発電を提供しています。
クリエーション事業に関するトピックスをご説明します。
コンテンツサービスでは、dバリューパスにおいてユーザー数の拡大に向けた相互送客の継続的な推進、新規コンテンツの追加などを図ったほか、dバリューパス自体の会員増へ向けた施策を我々も遂行しています。
月額・その他では、マーケティングを強化しパートナー企業様の開拓・深耕を図った他、各種キャンペーン等の実施によりユーザー拡大を推進しています。
ビジネスサポートサービスでは、キッティング支援で、端末需要の拡大および大型需要への体制整備により、ツール販売、代行サービス、オーダーメイドツール共に堅調に推移しています。
交通情報では、まずメディア向けサービスにおいて、当期は11社のメディア局(主にラジオ局)へサービスの提供を開始し、累計176社まで拡大しました。物流・旅客向けサービスでは、インバウンドの拡大に伴う駐車場の混雑緩和需要拡大により、自治体向けのシステムを提供開始しています。
コミュニケーションの分野では、既存パートナー企業の深耕によるローカル5Gの需要増加でPBXの提供が拡大しています。
最後にEC、ASPサービス等では、調達業務支援サービスとして提供している「Profair(プロフェア)」が、法人の国際競争力やコンプライアンス強化に適合していることから需要が増加しており提供が拡大しています。
それでは、各サービスの詳細をご説明します。まずはクリエーション事業の中のコンテンツサービスです。
拡大を続けているモバイルコンテンツ関連市場を背景に、我々が提供しているサービスの品質改善の徹底、サービスの拡充を図るとともに、スケール拡大のためのアライアンスによる販路開拓を強化しています。単純な広告戦略から脱却し、単独のサービスに留まらず各企業様とのアライアンスを推進して拡大をしようということで進めています。例えば、健康アプリ「リズム手帳」では大手フェムテック企業への参入やクリニック様との協業、優待割引サービス「ラッキーステーション」ではコーヒーショップのレシートへの連携を推進し利用者を広げています。
次はビジネスサポートサービスです。
キッティング支援は「Kitting-One」という独自開発のRPAシステムをもとにした端末の初期設定(キッティング)の支援サービスで、高品質なサービス力と高い生産性を強みに需要を獲得し、ツールの拡販、作業を請け負う代行サービス、カスタマイズ可能なオーダーメイドツールの3つのサービスを提供し、増勢に推移しています。
特に「Kitting-One」は、PC1台で20台のスマートフォンを同時にキッティングできるほか、個別データをそれぞれに流し込む機能、正しく設定されているか判別する機能と、トータルにサービスを提供しています。2026年3月にお知らせを掲載しましたが、代行サービスにおいては単月5万5,000台のキッティングができる実績も有しており、現在非常に伸長しています。
次に、交通情報サービスです。
高度交通情報の提供というものを世界で初めて始めた同サービスですが、7月10日に日本経済新聞社(電子版)でも記事にしていただきましたが、2024年のドライバーの労働時間規制や、2026年問題と言われる荷受側・荷主側の対応が義務化されたことを背景に、交通情報サービスでは単純な渋滞情報だけではなく、異常気象など天候に関連する交通情報をドライバーさんに正確に伝えることで、お客様への正しい配達や適正な労働時間管理をするためのサービス利用が進んできています。こういったことから、車両プローブ情報も活用した高精細なサービスへの進化を行っています。
ビジネスサポートサービスの中のコミュニケーションです。
4大通信キャリアをはじめ7つの回線事業者の回線に対応した、高品質な通話を実現するIP-PBXのコミュニケーションシステムを提供しています。sXGP等レガシーシステムからの移行需要をかなり獲得できており、事業拡大を推進しています。
ビジネスサポートサービスの最後はEC・ASPサービス等です。
ECサービスおよびASPサービスとして、主に「Profair(プロフェア)」という名前の調達業務支援サービスを提供しています。公明正大な取引の実現を目的したシステムで、公的機関や大手民間企業等の調達DXを支援しています。右側は一例として一般競争入札を表した図で、バイヤー様(買手)がサプライヤー様(売手)から応札を受け、落札者と契約するということを表しています。入札方式は他に相見積など10種類以上の方式を提供しています。
それではクリエーション事業の最後、再生可能エネルギーです。
右肩上がりで拡大が進むと見込まれている太陽光の発電市場を背景に、太陽光発電による電力売買を軸に、エネルギーの安定供給へ向けて事業拡大を推進しています。図の右下は山口県宇部市での発電状況です。2026年5月期は当社グループの消費電力量の6倍超える発電をした実績があります。
次は、ソリューション事業です。ソリューション事業は、システム開発サービス、業務支援サービス、その他サービスの、3つのサービスを展開しています。
システムサービスでは、クリエーション事業で培ったノウハウや最新のAI等の技術を活かし、コンサルティングから企画・開発・運用までトータルサービスを提供しいます。
業務支援サービスでは、高度IT人材等による上流工程の業務を通信キャリア様をはじめとした顧客企業への常駐型で支援をしていくサービスで、SES型のサービスも含んでいます。
その他サービスでは、端末周辺環境の支援を主とした各種商材の販売を行っています。
ソリューション事業のトピックスです。
まずシステム開発では、顧客のDX実現に向けた業務分析・調査を含むITソリューションの提供でサービスを拡大しています。ITコンサルティングを軸としたトータルソリューションの提供により事業を拡大していくことに向け、単なる受託開発からお客様のお困りごとをコンサルティングする立場から支援を開始し、そこからシステム開発が必要であればシステム開発へつなげていく、パッケージソフトウェアやシステムを導入するということであればそこの支援をしていくという形でサービス拡大を進めています。
業務支援サービスでは、パートナー企業との強力な協業体制を背景に、大手顧客の多様なニーズに柔軟な支援を提供することで、お客様のニーズに沿った人材を派遣や業務支援などさまざまな体制で支援しています。豊富な支援実績をもとに大手企業中心に開拓・深耕しています。
システム開発サービスは、クリエーション事業で培ったノウハウをもとに、現在はITコンサルティングに最も注力しています。単に何を作るか(システム開発)という入り口ではなく、お客様の事業・業務を理解し、どこの部分をどういった形で支援していくのかというソリューションコンサルティングから入り、最終的にはシステム開発へ繋げていく形で推進しています。
システム開発においては、できるだけ簡略化し、コスト削減することに向け、AI駆動型開発等も推進しています。それにより収益力の改善を図っています。
業務支援サービスは、高度IT人材が不足している中で、法人のお客様が社内に専門部隊を抱え込んで開発やシステム導入を推進していくことが難しい部分に対し、人材派遣等により支援しています。現状では通信キャリア様やメディア局様をはじめとした大手企業様へ、開発・営業領域の支援を拡大しています。
この事業の性質および拡大状況を鑑み、当期からSESの事業を、システム開発サービスから業務支援サービスへ移管をしました。ピラミッド型のチーム編成等による柔軟な支援体制による高い対応力であらゆるニーズに応え、支援の拡大を図っています。
ソリューション事業の最後、その他サービスです。
一般的にLCM事業と言われたりする事業で、端末周辺環境の支援を主とした各種商材の販売等をしています。中古端末の買換需要に対してセキュリティの観点から中身データを削除する「データクリアサービス」、スマートフォンや車のフロントガラス等のガラスに塗って割れにくくするガラスコーティング剤などです。
特に中古端末の買取販売サービスは、市場の拡大を背景に全国展開するパートナー企業様との連携を強化して販路を拡大しています。これまで中古端末は買取後、海外へ販売することが主でしたが、最近は中古端末をガラス交換等により新品同様にする「リファービッシュ」によりリセールすることが進んできており、当社も追随して事業を推進しています。
事業概況のご説明は以上です。
2027年5月期の連結業績予想をご説明します。
売上高48億2,000万円、営業利益1億500万円、経常利益1億6,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は8,500万円を予想しています。
今後の展開としては、クリエーション事業のコンテンツサービスにおいては、法人とのアライアンス強化を強め反転へ向けて進めていきます。
同じクリエーション事業のビジネスサポートサービスにおいては、特にキッティング支援のツールを拡販し、世の中お客様に役立ちたいと考えています。
ソリューション事業については、特にシステム開発サービスにおいて、ITコンサルティングの強化により大型案件の獲得、そしてセキュリティ、AIの領域の拡大を進めて事業の進展を図っていきます。
事業戦略としては、コンシューマー向けコンテンツ開発から法人向けのソリューションへ事業領域を拡大した当社グループですが、これからはITコンサルティングを軸に新たな法人向けサービスも加えて、相乗効果で事業改革・拡張を目指します。この図にありますように、コンサルティング、AI、セキュリティ、エネルギー、そしてロボットというところを軸に事業を進めていきます。
最後に配当予想です。2027年5月期は3円を予想しています。
将来の積極的な事業展開と経営環境の変化に備えた資金を確保するとともに、安定配当を基本とし中長期的な観点から株主様への還元をこれからも実施していきます。
ご清聴いただき、ありがとうございました。
今後も増進に努めますので、どうぞご期待いただけますよう、お願い申し上げます。